肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぐワクチンです。肺炎は年齢が上がるごとにかかりやすくなり、重症化のリスクも高まるため、65歳を過ぎたら肺炎予防が必要です。実際に、65~69歳の方が肺炎で亡くなった割合は、60~64歳の方に比べて約2倍高かったことや、肺炎で亡くなった方の97.9%は65歳以上であったことがわかっています。高齢者の方はぜひ肺炎球菌ワクチンを接種しておいた方が良いでしょう。
帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ヘルペスウイルスによる感染が原因でおこる病気で、水疱を伴う赤い発疹が体の左右どちらかに帯状に現れます。強い痛みを伴うことが多く、皮疹が治っても帯状疱疹後神経痛(PHN)がずっと続いてしまう事もあります。帯状疱疹の発症率は50歳代から高くなります。帯状疱疹患者の約7割が50歳以上です。体の免疫能力が落ちた時に発症します。TVのCMでも流れておりますが、50歳を過ぎたら帯状疱疹ワクチンを接種しておいた方が良いでしょう。
☆成人用肺炎球菌ワクチンをはじめて接種される方のみに該当する年度に公費助成が受けられます。高齢者(65歳以上)の肺炎球菌感染症の定期接種制度があります。今年度(令和5年度)下記の接種対象者の方が、定期接種としての費用助成を受けられるのは、令和6年3月31日までです。
今までは65,70,75,80,85、90、95、100歳になる方達に、該当する年度初めに各自治体より接種補助券(一関市・平泉町は4000円の補助)を配布していましたが、そのルールは令和5年度末で変更になる予定です。つまり令和6年度からは65歳になる方のみにしか配布しない様になります。
☆帯状疱疹ワクチンも同様に該当する年度に公費助成が受けられます。65歳以上で5の倍数の年齢の方達に当該年度に接種券の配布(一関市・平泉町は4000円の補助)を行なっております。こちらは来年度も該当の方達への配布は継続されるようですが、5年後には肺炎球菌ワクチン同様に65歳時しか配布しない可能性が高く、今年度該当の方の接種は3月末で終了致します。
令和6年3月末の65歳以上の方で5の倍数の年齢の方において、未だ肺炎球菌ワクチンと帯状疱疹ワクチン未接種の方は早めに接種を受けておく事が望ましいと思われます。特に肺炎球菌ワクチンは、令和6年からはその年度内に65歳になる方しか配布されませんので、補助があるうちに接種を受けるようにお勧め致します。
★当院でも肺炎球菌ワクチンと帯状疱疹ワクチンを行なっておりますので、ご希望の方はお電話でご連絡するか診察時に御相談いただければと存じます。(なお肺炎球菌ワクチンの一関市及び平泉町の公費助成を受けるには接種券が必要ですので、忘れずに御持参していただきたく存じます。)